埼玉県上尾市にある歯科医院　上尾カナデ歯科・マウス&ピース矯正歯科 院長 高井です。

「歯ぐきがやせてきたな」「歯ぐきが下がって、歯が長くなっちゃった」

　鏡を見てそう思ったことはありませんか？

　年をとったせいだとあきらめる前に、原因を調べてみましょう。放置すると歯を失ってしまう場合もあるからなんですよ！

　今回は、歯ぐきがやせる原因と、治療法・対処法をまとめました！

歯ぐきがやせるのは、歯周病の代表的な症状です。原因となるばい菌がお口の中にたくさんたまってしまい毒素を出すことで、歯を支える顎の骨が溶かされてしまいます。顎の骨が無くなるにつれて歯ぐきの位置も下がります。放置すると、最悪の場合歯が抜け落ちてしまうので、なるべく早い治療が必要となります。

お口の健康のためにと思ってのことでも、歯磨きのし過ぎで歯ぐきがダメージを受ける場合があります。強い力でゴシゴシと磨いたり、硬いブラシで磨き続けることで歯ぐきが傷ついてしまうのです。

　歯磨きのときには軽い力で小刻みに歯ブラシを動かした方が、汚れが落ちやすいんです。正しいブラッシング方法を身に着ければ改善できます。歯医者さんではブラッシング指導を受けられます。

かみ合わせに問題があると、歯ぐきのやせをひきおこします。一部だけに強い力がかかったり、歯に横向きの力がかかると顎の骨が減ってしまいます。歯は、垂直方向にかかる力には耐えられますが、水平方向の力には弱いんです。歯ぎしりをしてしまう場合は、歯がすり減ってしまうリスクもあります。骨が一定以上に減ると、歯を抜く可能性が高まります。

　歯列矯正での治療のほか、マウスピースをはめることでも改善できます。

歯ぐきを切開し、歯の根っこの歯石を取るなど「歯周外科手術」を受けた場合、歯ぐきがやせることがあります。歯ぐきが受けたダメージが原因とされています。しかし、この場合には自然に治ることもあります。

特別に大きな問題がなくても、年をとるにつれて歯ぐきは変化します。10年で2ｍｍほど、自然に歯ぐきが痩せるといわれているんです。

　これらの原因を見分けるには、歯医者さんに行くのが一番！レントゲン写真を撮って顎の骨の様子を検査したり、咬み合わせのバランスも調べることができます。

　歯周病が原因の場合は治療が必要とわかります。

では、加齢などが原因のときは、特にすることはないのでしょうか？実は、歯ぐきが下がることで新しいリスクが生まれてしまうので、やはりケアが必要です！

後編では、歯ぐきが下がることで生じる問題と、やせた歯ぐきを回復させる方法をご紹介します。