1：歯ぐきから血が出る原因8つ

1-1：歯周病

　歯ぐきからの出血は、歯周病の初期からみられる「貴重なサイン」です！日本人の成人のうち8割もの人がかかっていると言われている病気ですが、自覚症状が無いので悪化するまで気づけないことも多いです。

 

1-2：歯ぐきに傷がついた

　歯磨きの時の力が強すぎて、歯ぐきが傷ついてしまう事があります。磨く力の強さや、固い歯ブラシを使ったり、デンタルフロスを強く押し込んだりしていませんか？

 

1-3：ホルモンバランスの変化

　女性ホルモンの変化が、歯ぐきに影響を与えます。思春期の女の子、妊娠中、更年期障害の期間に出血が多くなることがあります。

 

1-4：薬の作用

　飲んでいる薬が原因になることもあります。

　「血圧を下げる薬（降圧剤）」は歯ぐきを厚くさせ、歯と歯ぐきの境目（歯周ポケット）が深くなり、歯垢や歯石が溜まりやすくなります。これらはばい菌のかたまりなので、不潔になって歯ぐきが腫れてしまうのです。

　「血をサラサラにする薬（抗凝固剤）」は歯ぐきからの出血が止まりにくくなります。

 

1-5：ドライマウス（口の乾燥）

　だ液の量が減って、口が乾いた状態が続いていることをドライマウス（口乾）といいます。だ液の殺菌効果や、汚れが洗い流す効果が減るので、口の中が不潔になりやすく、歯ぐきが腫れて出血を引き起こしてしまいます。

　飲んでいる薬や生活習慣、ストレスなどが原因なので、改善には薬や生活を見直すほか、だ液のでる場所（だ液腺）を刺激するのも効果的です。歯医者さんでだ液腺マッサージの指導を受けるほか、食べ物をよく噛むことでも刺激になりますよ。

 

1-6：たばこ

　たばこは血管を細くします。そのため血行が悪くなって歯ぐきが腫れやすく、出血しやすくなってしまうのです。禁煙することで改善できます。

 

1-7：歯ぎしり、かみあわせの問題

　歯ぎしりが強かったり、かみあわせが悪いと歯に負担が掛かり過ぎてしまいます。歯の揺れが歯ぐきの炎症を引き起こし、血が出る場合もあります。

　歯ぎしりにはマウスピース、かみあわせには歯列矯正などでの治療で改善できます。

 

1-8：病気

　糖尿病や白血病などの病気のサインの可能性があります。特に糖尿病と歯周病は深い関係にあるので注意が必要です。

 

　歯周病の他にも、さまざまな原因があるのがわかりますね。いずれも、歯医者さんを受診して治療や指導を受けて改善できますし、他の診療科目へ行くべきなら教えてもらえます。

　

大切なのは「放置しない」ことです！

痛み等の症状が出た時には手遅れになってしまうことが多くあります。歯を失わないためにも「痛くなくても」歯医者さんでの管理を受けるのが大切です。この記事をご覧頂いて少しでも気になることがあれば、一度ご来院ください。

 

　後編では、歯ぐきからの出血を止める4つの対処法と、歯医者さんでの治療のご紹介です！