歯垢が臭い！口臭チェック項目とセルフケア方法3つ。
　　　　　　　アイテムの選び方まで（後編）

臭いと病気の源、歯垢

歯磨き不足で嫌な臭いがするのは、残った食べかすが腐ったためだけではありません。歯垢（しこう）が臭いを放っているのです。

歯垢は白っぽい色をしていてねばねばと歯にへばりついています。これは「ばい菌のかたまり」です！虫歯菌のほか、歯周病菌などが数えきれないほどへばりついていて、絶えず毒素を放っています。そのガス状の毒素が、嫌な口臭の正体なんですよ！

しかも歯垢はだ液の中のカルシウムなどとくっついて固い「歯石」となります。歯と歯ぐきの境目（歯周ポケットと言います）に入り込んでいきます。こうなると、もはや自分では取り除くことはできません。

 

歯周病も臭いの原因になる

歯周病は、日本人の成人のうち8割もの人がかかっていると言われています。歯がぐらぐらしたり、歯ぐきから血がでたり、最終的には歯が抜け落ちる病気ですが、強烈な臭いも引き起こします。歯周病菌が放つ毒素のほか、歯ぐきから出る血や膿もとても強い、刺激的な臭いを放つのです。

歯垢や歯石は、歯医者さんで除去する事ができます。保険診療を利用でき、初回の費用は3000円程度です。

ばい菌は常に増え続け、歯垢が歯石に変化するのには48時間しかかかりません。歯医者さんでの定期的な除去のほかに、家庭での毎日の歯みがきがとても大切になります。そのため歯医者さんでは歯磨き指導も行っていて、気軽に相談できるようになっていますよ。

歯ブラシは、優しい力で磨く

歯磨きのとき、どれくらいの力をかけていますか？力いっぱいゴシゴシ磨いても、実は歯垢は取ることができません。力を入れすぎるとブラシの毛先が開くからです。持ち方を変えることで、ブラシにかかる力を軽くできます。それは「鉛筆持ち（ペングリップ）」です。親指と人差し指で歯ブラシを持ち、残りの指は添えるだけにしましょう。

歯ブラシを動かすときは、「歯1～2本ずつ磨く」つもりで小刻みに動かしましょう。歯の形や、歯並びに合った歯磨きができるようになりますよ。

歯ブラシは様々な硬さがありますが、歯周病が進んでいないのなら「ふつう」を選びましょう。持ち手に突起物がないシンプルなものを選べば、どんな角度でもちょうどいい力で磨く事ができます。

 

歯間ブラシやデンタルフロスで効果アップ

歯ブラシではどうしても磨けない部分が「歯と歯の間」。歯間ブラシやデンタルフロス（糸ようじ）を、1日1回でもいいので行いましょう。ベストタイミングは夜の歯磨き後です。ゆったりとした時間を取れますし、睡眠中はだ液が減ってばい菌が増えやすくなるので、特に丁寧に磨いてできるだけばい菌を減らしておきましょう！

歯間ブラシ・フロスのどちらも、歯ぐきを傷付けないようにそっと差し入れて、歯の表面に沿わせるようにして前後に動かします。

フロスは、初心者ならばホルダー付きがおすすめです。

 

マウスウォッシュを使う

　歯ブラシと歯間ブラシ・フロスで磨いた後に、マウスウォッシュを使えばさらに効果的です！なかでも、殺菌成分が入ったものが良いかもしれません。20～30秒間、お口のすみずみに行き渡るようにほほをしっかり動かしましょう。意外と長い時間に感じられるので、口に含んでいるのがつらい場合は、刺激の少ない商品を選びましょう。

 

　口臭を改善するには、原因それぞれにふさわしい対処法が必要です。

お口が原因の場合には、歯医者さんでの治療のほか、毎日の歯磨きがとても大切です。やみくもにブレスケア用品を買い集めるまえに、基本の歯磨きに立ち戻ってみましょう！