犬歯の矯正はどんな時に必要？
犬歯の役割と矯正のメリット・デメリット（前編）

 

犬歯は実はとても大切！

 前歯は食べ物をかみ切るため、奥歯は食べ物をすりつぶすための役割があります。では、犬歯の役割は何でしょう？食いちぎるため？それだけではありません！

実は、犬歯には「奥歯を守る」役割があるのです！

人間の奥歯は、上下の力が加わるのには強いのですが、左右の力には弱いです。しかし、奥歯で食べ物をすりつぶすためには、どうしても顎を左右に動かさなくてはなりません。顎を左右に動かすとき、犬歯だけがかみ合うことで、左右の力が奥歯に直接伝わることを防いでいるのです！

 

犬歯はとても頑丈

 犬歯は、とても頑丈にできています。他の歯に比べて歯の根が長く、顎の骨にしっかりと埋まっているんです。

 

犬歯は矯正の基準になる

　歯並びを見ると「Uの字」を描いていますね。前歯の曲線が、奥歯にかけての直線に変わる場所、それが犬歯です。犬歯の正しい位置を決めることで、上下の歯並びの位置を決めることになるんです。

 

顎の骨が小さいから

永久歯に対して顎の骨が小さいと、歯並びが乱れやすくなります。

顎の骨の大きさは遺伝の影響が大きいですが、小さい頃からの食生活も影響します。現代では固い食べ物をよく噛むことが少ないので、顎が大きく育ちにくいです。

 

犬歯が生えてくるのが遅いから

 犬歯は永久歯の中でもはえてくるのが遅いため、先にはえてきた他の永久歯に押し出されて八重歯になりやすいとされています。

 

虫歯・歯周病

八重歯は見た目の問題以外に、病気をひきおこしてしまいます。

虫歯や歯周病などです。

歯並びが乱れていると、歯磨きできれいにするのが難しくなります。八重歯になっている犬歯だけではなく、隣り合っている歯も、何度も繰り返し虫歯になりやすくなるのです。

歯周病は、ばい菌のかたまり「歯垢（プラークともいいます）」が歯に付く事で、顎の骨を溶かし、歯がぐらぐらしたり、最後には歯が抜けてしまう病気です。これもやはり、歯の清掃不足がひきおこす病気です。

 

歯周病についてはこちらをクリック

 

口呼吸～口臭・虫歯・風邪の原因に！

歯並びが乱れていると、自然に口を閉じることができなくなり、日常的に口呼吸になってしまうことがあります。口の中が乾いてしまうと、唾液の殺菌作用が働かなくなってしまいます。すると口臭や虫歯などの原因になり、のどが乾燥することで風邪にもかかりやすくなってしまうんです！

 

 

後編では、矯正のメリット・デメリット

についてご紹介します。