短期間で歯並び改善？セラミック矯正のメリット・デメリット（後編）

1：治療の流れ

（１）カウンセリング・治療計画作成

（２）シミュレーション

（３）歯の型をとる

（４）仮の歯を付ける

（５）人工の歯を作る

（６）人工の歯を付ける

（７）定期的なメンテナンス

一般的な保険診療の差し歯を入れる時と、基本的には同じ流れです。

　

　カウンセリング・治療計画をしっかりと行って、矯正ができるかどうかや患者さんの希望する歯並びや色を決定していきます。

　中にはシミュレーションを行う医院もあり、治療後のイメージが付きやすいよう、模型やコンピューターなどを使って完成時の様子を見せてくれます。

　医院によっては事前にホワイトニングをして、その白さに合わせて人工の歯を作るところもあるんですよ。

 

2：気になる費用の目安は？

　自費診療なので、医院によって治療費に差があります。セラミック以外の素材を選ぶと費用も変わりますが、歯一本につき7～15万円程度です。

 

3：セラミックの種類とは？

　セラミックとは、もともと陶磁器のことを指しています。今では技術が進み、さまざまな素材を使って品質が改善されています。保険診療で使われるプラスチックと違って品質が劣化しにくく、色が変わりにくいのが特徴となります。また、光を通す性質があるので、自然の歯のような透明感があるのも魅力です。

 

3-1：メタルボンド（MB）

　金属の素材の上にセラミックを張り付けたものです。内側が金属なので強度が高く、咬み合わせに耐える特徴があります。土台となる歯の色が透けて見えないのもメリットです。

　一方で、金属アレルギーの方には使えないというデメリットがあります。長年使っているうち、金属の影響で歯ぐきに黒ずみが出ることがあります。

 

3-2：オールセラミック

　全てがセラミックでできていて透明感がメタルボンドよりもずっと優れ、自然な歯の美しさがあります。

　強度が高いとは言えないので、奥歯には使えません。かみ合わせが強い方や、歯ぎしりのある方にも向いていません。

 

3-3：ジルコニアセラミック

　ジルコニアは、人工ダイヤモンドとしても知られていますね。自然な透明感と美しさがあり、高い強度があるので奥歯やかみ合わせの強い方にも使える優れた素材です。

　費用が従来のセラミックに比べて高額です。

 

4：歯科医院の見分け方

4-1：実績が多い医院を選ぶ

　治療の経験が多いところは、信頼できるポイントになります。医院によってはウェブサイトなどで症例数や症例写真などを紹介しているので、参考にしましょう。

 

4-2：カウンセリングを受ける

　カウンセリングだけなら無料、または数千円と低価格の医院もあるので、一度受けてみましょう。実際の雰囲気を見れるほか、相談に真剣に向き合ってくれるのかが分かるでしょう。

　セラミック矯正の「健康な歯を削る」というリスクを、きちんと説明してくれるかもポイントです。

 

　安さ、早さ、見た目だけではなく、「健康と美のバランス」を考えて、矯正法を選びたいですね。そして、白くきれいな歯並びを手に入れましょう！