1：歯ぐきからの出血を止める方法4つ

1-1：研磨剤の入っていない歯磨き粉

　歯磨き粉の研磨剤が歯ぐきを傷つけたり、傷に入り込んでしまう事があります。

　研磨剤の入っていない歯磨き剤に切り替えてみましょう。一般的なペースト状の他、ジェル状のものもあります。泡立ちが少ないので、じっくり歯磨きできるという効果もあります！

 

1-2：歯ブラシの固さは「やわらかめ」

　歯ブラシのかたさは「やわらかめ」を選びましょう。多くの方が「綺麗にしたい」と力を入れ過ぎてしまいがちになり、歯肉へダメージを与えてしまう可能性があります。一般的に歯医者さんが進めるハブラシの固さは「やわらかめ・普通」になりますが、カナデ歯科では皆様に「やわらかめ」を推奨しています。歯ブラシは毛先が開いていなくても、使ううちにブラシの弾力がなくなってしまうので、二週間を目安にしたこまめな交換がおすすめですよ。

 

1-3：歯磨きの仕方「バス法」

　「バス法」という方法でブラッシングすると、歯肉炎が改善されることがありますよ。カナデ歯科では、この方法を推奨しております。

 

・歯ブラシの毛先を歯に対して45度の角度であてる

・小刻みに磨く（2～3ｍｍ程度の幅で動かす）

・歯と歯ぐきの境目に歯ブラシをあてる

 

★バス方の磨き方についてはこちらをクリック 

 

1-4：歯間ブラシ、デンタルフロスを使う

　歯と歯の間は、歯ブラシではどうしても磨けない場所です。歯間ブラシやデンタルフロスを利用してみましょう！両方とも、歯と歯の間にそっと差し入れ、歯の表面に沿わせるように前後に動かします。歯から抜いてみると、歯垢などの汚れがべったりと付いていることも！

 

2：歯周病になると、血がでるのはなぜ？

2-1：ばい菌をやっつけるしくみ

　お口の中には、沢山のばい菌が住んでいます。虫歯菌や歯周病菌は、歯磨き不足だと「歯垢（しこう、プラークとも言います）」というかたまりを作ります。歯の表面にしっかりとこびりつき、毒素を出し続けてしまいます。ばい菌が体の中に入ってこないように白血球が集まってきて、歯ぐきが腫れ、歯ブラシなどの刺激ですぐに出血してしまうようになるのです。

　出血は、体を守る大切な仕組みの現れだったんですね。

 

2-2：歯周病の３つの段階

　歯周病の状態を3つに分けると「歯肉炎（初期）」「歯周炎（中期）」「歯槽膿漏（末期・重度）」となります。

　初期段階のうちなら毎日の歯磨きで改善できます。しかし放置して末期まで進むと、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

　それだけではなく、歯周病は全身に悪い影響があることがわかってきました。脳卒中や心筋梗塞、糖尿病など、いずれも命に関わる病気です！

 

3：歯周病の治療

3-1：ばい菌をしっかり取り除く

　歯周病は、原因となる菌への感染症なので、ばい菌を取り除く治療が中心になります。

　毎日の歯磨きで、ばい菌である歯垢をしっかり落とすのはもちろん大切です。

しかし、歯垢はだ液の中のカルシウムなどとくっついて固い「歯石」になると、歯ブラシでは取れません！しかも歯石は歯と歯ぐきの境目（歯周ポケット）の奥深くまでどんどん潜り込んでしまいます！

 

3-2：歯医者さんでの治療

　歯医者さんでは、徹底的に歯垢と歯石を除去できます。

　基本の治療は「スケーリング」という方法で、歯ぐきの上にある歯垢や歯石を取り去ります。病気が中期まで進み、歯周ポケットの中の歯石まできれいにする時は「ＳＲＰ」。さらに歯ぐきの奥深くまで潜り込んだ歯石には「フラップ手術」という方法で、歯ぐきを切り開いて歯の根っこを直接見て除去するのです。いずれも、保険診療を利用できますよ。

　病気が進むほど、治療の時の患者さんの体の負担が大きくなってしまうので、自覚症状のないうちから受診するのがおすすめです。

 

 

　歯ぐきから血が出る原因は、8つもありました。正しくケアをすれば改善されることがあります。しかし、しょっちゅう出血がある、歯がぐらぐらする、原因がわからなくて心配だ…というときは、歯医者さんに相談してみてくださいね。