八重歯は抜く？矯正する？犬歯の位置がおかしい場合の解決策とは…（前編）

1：八重歯ってどの歯？

　八重歯とよく言われますが、どの歯のことなのか、知っていますか？

　前歯の中心から数えて三番目が犬歯といい、少し尖った形をしています。上顎の犬歯が、唇側に飛び出して生えている状態を「八重歯」と呼んでいるんです。

 

 

2：どうして八重歯になるの？

2-1：歯が入るスペースが無いため

　歯並びが乱れるのは、多くの場合「スペースの問題」です。現代人は硬い物を食べないので、永久歯が全ておさまるには小さい顎であることや歯の大きさが顎の骨に比べて大きいことがあります。

 

 

2-2：上顎の犬歯が生えてくるのが遅いから

　永久歯が生えるのには順番があります。後から生えてくるものほど、スベース不足の影響を強く受けてしまいます。乳歯が永久歯に生え変わる順番を見てみると、上顎の犬歯が生えてくるのは、なんと一番最後なんです！

　生える場所が無くて、歯並びの外側に押し出されざるを得なかったのが、八重歯なのです。

 

 

3：どんなトラブルがあるの？

3-1：虫歯・歯周病になりやすい

　八重歯に限らず、乱れた歯並び全般に言えますが、歯が入り組んで生えているため歯磨きが難しくなる…つまり、虫歯や歯周病にかかりやすい状態となってしまいます。しかも、八重歯一本だけの問題ではなく、隣り合う歯など何本も同じように病気になりやすくなってしまうんです！

 

 

3-2：口の中が傷つきやすい

　犬歯は尖った形をしているので、先端が外側を向いている場合危険があります。頬の内側を傷つけやすかったり、口の周りをぶつけた時に犬歯がほほの内側に刺さってしまうこともあるんですよ。

　このような場合、抜歯する・矯正する以前になんらかの対応をするほうが良いでしょう。

 

 

3-3：周りの歯に負担がかかる

　歯の大切な役割は、食べ物を噛み、すり潰すことです。歯によって役割は分かれていて、前歯は噛み切る、奥歯はすり潰す役目を担っています。

犬歯の役割は「歯にかかる負担をやわらげること」です。

　歯ぎしりをするようにして顎を左右に動かしてみると、犬歯に力がかかるのがわかると思います。こうして顎の動きをコントロールし、力が掛かり過ぎないようにしているんです。

　しかし八重歯の場合、このコントロールする役割を果たせずに、歯や顎にかかりる負担が大きくなってしまうのです。

 

 

　このように、見た目以外にもトラブルを引き起こしてしまう八重歯。解決策については、後半でご紹介します！