1：「歯並び」による「悪い噛み合わせ」

1-1：歯並びが悪い

　歯が重なりあって生えている、歯並びがデコボコとしているなど、歯並びが悪いと見た目以外にも問題があります。特定の歯にだけ負担がかかりすぎたり、口の中を噛みやすくなるほか、歯磨きがしにくいので虫歯や歯周病にかかりやすくなってしまいます。

 

 

1-2：出っ歯

　前歯が出っ張っている状態です。上顎前突（じょうがくぜんとつ）と言います。目立つ場所なので、見た目が気になることが多いでしょう。口の周りをぶつけた時に歯が折れやすかったり、唇などを傷つけやすくなります。出っ張りが大きいと、口をうまく閉じることが難しいので口の中や喉が乾いてしまい、ばい菌に抵抗する力が落ちてしまいます。また虫歯や歯周病になりやすいほか、風邪なども引きやすくなるんです。

 

 

1-3：上と下の前歯が噛み合わない

　開咬（かいこう）、またはオープンバイトともいうこの状態は、奥歯は噛み合っても前歯の上下は噛み合わず、常に隙間が空いています。見た目の問題や食べ物を噛み切りにくい、発音しにくいという問題があります。

 

 

1-4：受け口

　本来の噛み合わせだと「上の歯が下の歯に少しおおいかぶさっている」のです。しかし受け口は「下の歯が上の歯におおいかぶさっている」状態になっています。これを反対咬合（はんたいこうごう）と言い、食べ物を噛んだりすりつぶしたりするのが難しくなったり、発音しにくくなったりします。

 

 

1-5：噛み合わせが深すぎる

　「上の歯が下の歯に大きく、深くおおいかぶさっている」状態です。下の歯がほとんど隠れて見えないようなこともあり、過蓋咬合（かがいこうごう）と呼んでいます。下の前歯が上の歯や歯ぐきを突き上げることで、強すぎる噛み合わせで歯がすり減ったり、歯ぐきなどがダメージを受けてしまうこともあります。

 

 

2：「歯並び」の「悪い噛み合わせ」の治し方

　歯並びの悪い噛み合わせは、歯列矯正で治療ができるんです。

　最も一般的なワイヤーを使った矯正だと、費用は60～80万円程度です。ワイヤーなどの矯正装置を歯の裏側に付ける舌側矯正（ぜっそくきょうせい）はより高額になり、100～120万円ほど。他にもマウスピースを使うものや、総入れ歯のような矯正装置を使う床矯正（しょうきょうせい）などもありますが、ワイヤー矯正よりも歯を動かす力は劣ります。

　しかし、費用や、どの矯正方法がふさわしいかは人それぞれ。矯正を扱っている歯科医院では安い価格、または無料で相談を受け付けていることが多いんです！高額な自費診療だからこそ、遠慮なく相談してください！

 

 

　後編では、顎の関節による悪い噛み合わせについてご紹介します