インプラントは失った歯の機能を取り戻す、とても高品質な治療です。しかし自費診療なので治療費が高額になってしまい、治療を受けるのをためらってしまうこともあります。

 

治療費を抑える方法が、医療費控除という制度です。これは税金に関わる制度で、所得税・住民税とも、万単位で安くなる場合も多いんですよ！

知っておいて損はない、医療費控除の知識をご紹介します！

 

1：医療費控除ってどんな制度？

 

1年間（1/1～12/31）の税金（所得税）の計算に関わりがあります。

控除とは「差し引きする」事です。納めるべき税金の計算をする時に、「控除」する医療費を「差し引きする」事で、その分だけ納める税金が少なくできる制度なんです！

医療費控除を利用して、納める所得税が少なくなると、翌年の住民税も少なくなります。住民税の計算は、所得を元にして計算するからです。

 

2：インプラントにも適用される！

 

　医療費と言っても、すべてに適用されるわけではありません。美容を目的としたものは対象から外されています。歯科の場合は、保険外の差し歯（ジルコニア）や、ホワイトニングなどが対象外になります。しかしインプラント治療は、医療費控除の対象として認められているんです！

 

3：家族単位で計算！

 

　医療費は個人ごとではなく、生計をともにする家族単位で計算します。一人暮らしで住居が離れている場合や、共働きで妻が夫の扶養から外れているような場合も、合計します。

 

4：条件とは？1年間の医療費「10万円以上」が目安！

 

・1年間の家族の医療費が「10万円」をこえた場合

・所得の金額が200万円未満の人は、一年間の医療費が「所得金額×5％」の額を超えた場合が目安です。

　インプラントをする方であれば、10万円は超えてしまいますが、見逃せない治療費以外の費用があります。

・通院のためにかかった交通費（バスや電車などの公共交通機関）

　1日にかかった交通費を紙にメモして控え、他の領収書などと一緒にまとめておきましょう。交通費といっても、特別な理由のないタクシー代や、自家用車のガソリン代、駐車場代は認められません。

 

5：領収書をとっておく

 

　1年間にかかった領収書類は保存・整理しておきましょう。平成29年からは、領収書の提出は不要になりましたが、5年間保存しておく義務があります。

 

6：申請は「確定申告」で行う！実は年中受付可能

 

　「確定申告」で申告を行います。確定申告の時期は毎年2/16～3/15（土日が重なると、少しずれます）となっていますが、医療費控除の申告は時期に関係なく行えます。しかも5年前までさかのぼって行えるんです！インプラント治療を受けたけれど、申告していなかったという方も、制度を利用できるかもしれませんね。

 

 

　後編では、もっと詳しく、医療費控除の計算の仕方をご紹介しますね！