1：歯ぐきが赤いときの症状

1-1：血が出やすい

　歯ぐきが赤くなるのは、健康な時よりも血液が多く集まって炎症を起こしている状態です。これは、歯ぐきについたばい菌をやっつけようとする体の働きなのです。

　このような時は刺激に弱く、歯磨きをしたり、おせんべいや唐揚げのような硬いものを食べることで歯ぐきから血が出てしまうことがあります。

 

1-2：むずむずとかゆくなる

　歯ぐきがむずむず、かゆくなることがあります。歯ぐきに炎症がおきているときは敏感なので、小さい刺激にも反応してしまうからなのです。

 

1-3：冷たいものがしみる

　歯周病が原因で歯ぐきが赤くなっている場合、冷たいものがしみることがあります（知覚過敏）。歯周病が進むと歯ぐきが下がり、もともと歯ぐきに埋まっていた歯の根っこが見えるようになってしまうのです。歯の表面はエナメル質という硬い成分でコートされ、温度などの刺激から守られていますが、歯の根っこにはエナメル質がありません。そのため、冷たいものがしみるようになってしまいます。

水が冷たい冬場や、冷たい食べ物・飲み物をとることの多くなる夏場に気になることが多いんですよ。

 

1-4：いやな口臭がする

　ばい菌がお口の中に増えることで、口臭がするようになります。虫歯、歯周病は特に、つんとした刺激臭がします。ばい菌が作り出すガス状の毒素をまき散らしているのと同じことなんです！

 

2：自宅でのケア4つ

2-1：丁寧な歯磨きをする

　お口の中が不潔だと、虫歯や歯周病だけでなく、口内炎など様々な病気のリスクが高くなってしまいます。毎日の歯磨きを見直すことが大切です。

　ブラッシングのときには、歯の一本ずつを磨くつもりで、ブラシを小刻みに動かしましょう。歯ブラシだけではどうしても磨ききれないのが、歯と歯の間です。歯間ブラシやデンタルフロスを使って、さらにきれいにしましょう。面倒だったり、時間がかかってしまったりしますが、まずは一日一回、寝る前の歯磨きのときに取り入れてみるのもいいでしょう。寝ている間はだ液の量が少なくなるので殺菌効果が低くなり、ばい菌が増えやすい状態になります。「寝る前の歯磨きをしっかりする」のが効果的なんですよ！

 

2-2：口呼吸をやめ、鼻呼吸をする

　普段から口呼吸をしている人は、鼻呼吸をするように心がけましょう。

　口呼吸だとお口の中が常に乾燥してしまい、だ液の殺菌作用が低くなったり、歯ぐきや喉・舌の粘膜が傷つきやすくなってしまいます。そのためばい菌に感染したり、虫歯になりやすくなってしまいます。風邪など全身に影響のある病気にもかかりやすくなってしまうんですよ。

 

2-3：間食をひかえる

　だ液にはお口の中をきれいにしてくれますが、食後、時間がたってから働きます。

　食事と食事の間があいていれば、だ液の効果が働きますが、一日に何度も間食をするとばい菌が増えやすくなってしまいます。

　「間食（おやつ）はそんなに食べていないよ」という人でも、糖分の入った飲み物をちょこちょこ飲んでいる場合があります。ペットボトル入りの飲み物だと持ち運びしやすく、いつでも飲めるため、さらにリスクが高まります。

　食事や間食をしたあとは、すぐに歯を磨いて口の中を清潔にしましょう。どうしても磨けない場合は、ティッシュで歯や歯ぐきをぬぐう、うがいをよくするなど心がけましょう。

 

2-4：タバコをやめる

　タバコには血管を細くする効果があります。すると、歯ぐきに送られる血の量が減り、栄養不足になります。ばい菌と戦う力が低くなり、病気にかかりやすく、進行しやすくなってしまうんです！

 

 

　歯ぐきが赤いのは、体が訴えているサインです。しかし、痛みがないとほったらかしにしてしまいがちです。お口の中を全部自分で見ることはできないので、病気の早期発見も難しいんですよ。歯医者さんで定期的に検診をうけることで、異常にいち早く気づき、治療につなげることが大切です！