虫歯や歯周病を招く歯垢のアブナイ実体と効果的な除去方法（後編）

1：歯垢が溜まりやすい場所5つ

「歯磨きならちゃんとやってます！」と思っていても、歯は複雑な形をしているのでどうしても磨き残しができるものです。その場所には、皆さん同じ傾向があります。

５つの「歯垢が溜まりやすい場所」がこちら。

　・歯と歯の間

　・歯と歯ぐきの境目

　・抜けた歯のまわり

　・歯と歯が重なっているところ

　・奥歯のかみ合わせのへこんでいるところ

この5点を意識して磨いてみるだけでも、歯ブラシの当て方、動かし方が自然と変わってきますよ！

 

2：歯ブラシの効果的な使い方

毎日使う歯ブラシの毛先は開いていませんか？歯ブラシの毛先が開いてしまっていると、磨く力が70％も落ちると言われています。開いていなくても、2週間を目安に交換するのがおすすめです。

　・歯と歯ぐきの境目には、45度の角度で当てる

　・歯1～2本ずつを小刻みな動きで磨く（5～10mmが目安）

　・奥歯のかみ合わせは、毛先がつぶれないように軽い力で磨く

　45度（少し斜め）の角度というのは、歯と歯ぐきにある隙間に毛先が入り、歯垢をかき出す効果があるためです。90度（真横）に当ててはいませんか？

そして、磨くときに歯ブラシを動かす幅が広いと、歯の一本一本にブラシの毛先が当たる回数が少なくなってしまいます。そのうえ歯の出っ張った部分を上滑りしてしまい、歯と歯の間など「磨き残しやすい場所」に汚れが溜まってしまいます。

 

3：デンタルフロスと歯間ブラシ

デンタルフロス（糸ようじ）と歯間ブラシは、歯磨きをした後に行うと効果的です。歯ブラシではどうしても磨けない場所を丁寧に磨けるからなんです。

どちらも歯と歯の間にゆっくりと動かしながら差し込み、歯の表面に沿わせるようにして優しくこすります。使い方などがよく分からないときは、歯医者さんに相談すれば歯磨き指導として、分かりやすく教えてもらえますよ。

面倒くさくても、一日一回、三日に一回、週に一回など、自分でできるペースで取り入れようと思えば気楽です。

 

4：歯石は歯医者さんで取り除く

歯石はとても固く、自分で取り除くのは難しいので、歯医者さんで「スケーリング」という方法で取り除いてもらいましょう。

しばらくたって再び歯石がついてしまっても、できたばかりの歯石はまだ柔らかいので、定期的に除去すれば治療の負担も少なくてすみます。医院の方針や患者さんのお口の状態にもよりますが、3カ月～6カ月に1回のペースでの定期健診がおすすめです。

 

歯磨きはあまりにも身近すぎて、何でもない日常の習慣のようにおもいますが、体の健康を守るためにはとっても大切なんです。毎日お口の中で増え続ける、何十億、何百億ものばい菌を歯磨きできれいに取り除くのにも、コツがあります。そのコツは、ちょっと意識を変えるだけでも身に着けられるのです！

 

毎日の歯磨きで、健康で楽しい暮らしを手に入れましょう！